2010年02月17日

太宰治「風の便り」

生きているのと同じ速度で、あせらず怠らず、絶えず仕事をすすめていなければならぬ。


 どこまで行ったら一休み出来るとか、これを一つ書いたら、当分、威張って怠けていてもいいとか、そんな事は、学校の試験勉強みたいで、ふざけた話だ。なめている。肩書や資格を取るために、作品を書いているのでもないでしょう。生きているのと同じ速度で、あせらず怠らず、絶えず仕事をすすめていなければならぬ。駄作だの傑作だの凡作だのというのは、後の人が各々の好みできめる事です。作家が後もどりして、その評定に参加している図は、奇妙なものです。作家は、平気で歩いて居ればいいのです。
[初出]『文学界』昭16年11月号

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posted by 北田信 at 23:15| 風の便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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